はじめてセンの古城の門の前でジークマイヤーに出会い、すぐにとりこになりました。
それ以降も彼には行く先々でちょくちょく出会い、そのたびに困ったりグウグウ寝たりしています。その姿を見るたびに、ほっとしたような気持ちになりました。
私以外にも、彼の存在に癒された方は多いのではないでしょうか。旅を進め、キツいキツい公爵の書庫をひいひい言いながら攻略し、やっと外に出ると金ピカのクリスタルゴーレムがいます。
一生懸命倒すと、ポワーンとなって中からまたタマネギが出てきました。またあんたか! 話しかけたらオッサンじゃなくて女の子でした。
ジークマイヤーの娘さんで、ジークリンデちゃんというそうです。聞くと金色ゴーレムの中に閉じ込められていて(どうして?)、「意外と快適だけど動けなくて困っちゃってました!」なんてのんきなことを言っています。父親譲りです。
ジークリンデちゃんは声がめちゃくちゃ可愛くて、少しあどけないような、優しく心地よい響きです。個人的に公爵の書庫は本気でキツかったので、「またタマネギさんに癒されてしまった……」と感謝しました。
結局ストーリーを進めると、ふたりはけして楽しいとは言えない結末に至るのですが……この親子に、深い思い入れを持ったという方は多いことと思います。
そして、「ダークソウルIII」です。
火鉢みたいなものをキレのあるストレートで投げつけて、触ったら病気になりそうな巨大なノコギリを振り回してくる敵からひいひい言いつつ建物に逃げ込むと、リフトが勝手に上がってきました。何が来る……! 固唾を呑んで見守っていると、
またあんた! カタリナの人!
彼の名前はジークバルト。やっぱりウンウン悩んでいます。
「ダークソウルII」にカタリナの人は闇霊としてしか姿を見なかったので、「悩んでるカタリナの人がまた出た!」と心の中でガッツポーズをしました。
井戸の中で身ぐるみを剥がされていたり、牢屋に閉じ込められていたり、ジークマイヤーとは比較にならないほど残念な目にあわされているのですが、出会うたびにやはり癒される……。
しかし、イベントの最後!
ジークバルトの姿に胸が熱くならなかったプレイヤーは一人もいないでしょう(断言!)。
「ダークソウルIII」屈指の名キャラクターのひとりです。
あまりに心に響いたので、ジークバルトのTシャツはTORCHTORCHのローンチを飾りました。
カタリナの皆様が大好きなのです!
カタリナ装備はクリーム色の塗装が施され、使い込まれて地の銀色があちこちから見えています。
キャラクターはもちろん、カタリナの鎧のフォルムはとても愛らしい形状をしています。
ダークソウルをはじめ、フロム・ソフトウェアタイトルをこよなく愛する友人がいます。
かなり熱心なファンなので、どんなものを作ったらファンが喜ぶか、よく相談するのです。
様々なアイデアが出る中、カタリナの皆さんはとにかく良い。あの形はたまらないよねという話になり。
「あれでアクセサリーがあったらいいな。ペンダントとか、ピアスとか……」
と、言ったのです。
それはいいかもしれない!
ものすごく可愛いものになりそうです。
カタリナの鎧は、質感や色合いも魅力です。
そんなとき、
アクセサリーブランド「Palnart Poc」さんの、このクリーム色の指輪を見ました。
この色み、この味わい、ところどころ地の銀色が見えているあたり
まさしくカタリナだ!
そして、Palnart Pocさんにはこんな商品もありました。
水風船のイヤリング。
一気に大きさのイメージが具体的になって、どうまとめたらよいかがはっきりと頭の中で像を結びました。
最初に書いたイメージラフです。
TORCHTORCHのダークソウル/ リングコレクションは、緻密に、ゲーム中のイラストを完全立体化することをテーマにしています。
ですが、これはディフォルメしてゆるめに……それどころかハンドメイド感のあるユルユルくらいで造形して、最後にあのクリーム色の指輪と同じ仕上げをかけると、絶対すてきになると思いました。
友人から貰ったアイデアが、Palnart Pocさんのアイテムを見たことで、一気に目鼻立ちが整いました。
見えてしまったら、本格的に企画始動です!
Palnart Pocさんの雰囲気を出すには、Palnart Pocさんに協力していただくのが一番です。
全面的に協力をいただき、原型制作から手掛けていただけることになりました。やったー!
なにしろ小さいので、ツボを外さないよう強調すべき部分は大げさに、残すべきところは残し、省略すべきところは削らないといけません。
縦の凸ラインを2/3に減らし、しかしチャームポイントなので強めに入れます。
可愛さを増すため下半分に丸みを足し、てっぺんのトンガリを強調してフォルムをよりタマネギにしていただきました。
縦の凸ラインを強調するということは凹みも強調されるわけで、するとスリット(のぞき穴)部分の両端(はじ)が奥まって表情が強くなってしまいます。
上から見ると怒ったように、下から見ると悲しいように見えてしまうのです。
なので両端部分の奥まりはかなり埋め、さらにスリットの中央を微妙に膨らませてもらい、調整を重ねてどの角度から見ても優しい顔になるように気をつけました。
ゲーム中でその描写はありませんが、書籍「DARK SOULS DESIGN WORKS」にあるように、カタリナヘルムは横に蝶番があってパカッと開きます。
これは外せないポイントなので、しっかり再現していただきました。
反対側のボルトのような金具、水平ではなく斜めになっている蓋も再現ています。
各所の空気穴やリベットも、雰囲気を損なわないように気をつけて強調と省略をおこないました。
底面は悩んだポイントです。カタリナヘルムは名前の通りかぶとなので、本来はポッカリと空洞になっています。さらに言うと、カタリナヘルムには首当てがあります。
ポッカリ空洞は無理なので、では掘れる所まで彫る……と、どうしても垂直に掘ることになります。一度試していただきましたが、なんだか仕方なくあけたような「事務的な穴」にしか見えませんでした。
首当ては、ゲーム中ではアーマーに隠れて見えません。ですので「付けると、逆にカタリナヘルムのイメージから離れてしまう」のと、「アクセサリーとしてのまとまりがなくなってしまう」ので削除することしました。検討した結果、このような「ふわっとしたなんとないへこみ」に落ち着いた次第です。奥まった雰囲気を残しつつの、いちばん可愛い選択になったと思います。
ユルユル造形という話ではじまったはずが、結局Palnart Pocさんにはリクエストしまくってしまいました。
きちんと応えていただき、根気良く付き合ってくださって、感謝の気持ちでいっぱいです。
そして、そのおかげでものすごく可愛いものができあがりました!
質感も、はじめに想像した以上の仕上がりです。とろんとしたクリーム色なのにしっかり金属感があります。最初にこの指輪と出会えてよかった……。
ピアスのフックは、真鍮に金属アレルギー対策でロジウムメッキをかけたものになります。ピアスの穴のない方は、マルカンを付け替えてイヤリングにしてしまうのも手ですよね。
それからこだわったのが、ダークソウルファンでなければ可愛いタマネギっぽい何かにしか見えない=「普段使いできる」という点です。
小さいですが、形にも質感にもこだわって、カタリナ愛を詰め込みました。
ご予約はこちらから、ぜひどうぞ。
・ダークソウル × TORCHTORCH/ カタリナヘルムのペンダント
・ダークソウル × TORCHTORCH/ カタリナヘルムのピアス
ぜひ街なかで、さりげなくカタリナさんを身に着けてくださいね。
Harada