黒沢清監督作品 アパレルコレクション

黒沢清監督作品 アパレルコレクション

映画の一場面をこうやって切り取ってみると、何とも言えずまがまがしい。
この不吉なTシャツを着て街を歩いたら、きっといいことが起こるだろう。 ――黒沢 清
“The feeling of looking at single scenes from the movies cut out like this is hard to put into words, but menacing comes to mind.
When you walk around town in such a portentous T-shirt, something good is bound to happen.” ――Kiyoshi Kurosawa

日本を代表する映画作家・黒沢清の 傑作の数々を着る、
TORCH TORCHによるアパレルコレクション。

20世紀のおわりから21世紀のはじまりにかけて撮られた4本の作品より、
脳裏に焼き付く印象的なシーンやモチーフをピックアップ。

日常を黒沢世界に変える、刺激的な8型を揃えました。

【CURE キュア】

(1997)

胸元を刃物でX字に切り刻むという、残忍な手口の連続殺人事件が発生する。それぞれの犯人はその場ですぐに逮捕されるが、動機はなく、その手口以外の共通点は見当たらなかった。
事件に疑問を抱いた刑事・高部は、友人の心理学者・佐久間の助けを借りながら、それぞれの事件を関連づけて捜査を始める。そして、記憶喪失の放浪者・間宮の存在が一連の事件の捜査上に浮かび上がる。
しかし、やがて事態は思わぬ方向へと進んでいく……。

思い出したか――全部、思い出したか?
  • 拳銃と指/商品画像1
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黒沢 清 × TORCH TORCHCURE

拳銃と指

Gun vs The Index Finger

拳銃と指の部分にシルクスクリーンでラバーインクを二層敷き、上から高精細インクジェットプリントを重ねることで、独特な光沢感を演出。間宮の指が描く「X」の文字は、グロスインクでシルクスクリーンプリント。 Two layers of rubber ink along with high definition inkjet printing were used to create the unique shine on the gun and the finger. The letter X from Mamiya is silkscreen printed with glossy ink.

S~XXL
Vanilla White / Black
4,950yen(tax include)
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拳銃と指/モデル モデル身長165cm / Sサイズ着用
俺には、何も思い出せない。
思い出すのは――あんただ
  • シャワーヘッド/商品画像1
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黒沢 清 × TORCH TORCHCURE

シャワーヘッド

The Shower Head

「CURE キュア」のアイコンと言える、シャワーヘッドに括られた猿のミイラがモチーフ。グレーのインクの上にシルバーの掠れ箔をさりげなく重ね、シンプルでほどよいアクセントの効いた、飽きの来ない一着。 The motif of this design, the most iconic image from “Cure”, is a mummified monkey wrapped around a shower head. A subtle silver foil used over gray ink creates a moderately accented, timeless piece.

S~XXL
Vanilla White / Black
4,950yen(tax include)
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シャワーヘッド/モデル モデル身長165cm / Sサイズ着用
当時 催眠療法のことを日本ではなんて呼んでたか知ってるか?―霊術だ
  • 蓄音機/商品画像1
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黒沢 清 × TORCH TORCHCURE

蓄音機

The Phonograph

廃墟の病院、高部が最後に辿り着く部屋で、呪文のような声を発する蓄音機。印象に残るこのシーンを、シルクスクリーンとインクジェットを重ねたレイヤープリントで表現。蓄音機の部分のみに二層のラバーインクを敷くことで、異なるツヤ感を演出。 Takabe finds a phonograph in an abandoned hospital which plays a voice speaking something that sounds like a conjuration or spell. This fascinating scene is recreated using layer printing silkscreen and inkjet. Doubling the layers of rubber ink for the phonograph creates a unique luster.

S~XXL
Vanilla White / Black
4,950yen(tax include)
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蓄音機/モデル モデル身長165cm / Sサイズ着用

【回路】

PULSE / KAIRO (2001)

すべては、そのサイトから始まった。
大学生・亮介のパソコンに浮かぶ謎のメッセージ。OL・ミチの同僚が遂げた謎の自殺。ごく普通に暮らしていた彼らの生活に、異変は静かに忍び寄っていた。一人、また一人と人間が消えていき、次第に廃墟となっていく街。やがて亮介とミチは出会い、迫り来る恐怖に挑むのだが……。カンヌ国際映画祭(01年)国際批評家連盟賞受賞作。

どうして みんないなくなるんだろう?
  • 赤いスカートの女/商品画像1
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黒沢 清 × TORCH TORCH回路

赤いスカートの女

The Woman in the Red Skirt

その後に続く衝撃的なシーンもあいまって、鮮烈な印象を残す「赤いスカートの女」。そのスカートと、全体を縁どる赤いテープにのみラバーインクを二層敷き。自然光の下で微妙に表情を変える立体的な質感と、エッジの効いた構図がインパクト大。 “The woman in the red skirt” makes a vivid, lasting impression because of the shocking scene that follows. Rubber ink was layered for the skirt and the red tape surrounding the overall image. Under natural light, the layered texture adds a subtle impact that greatly enhances the edgy composition.

S~XXL
Vanilla White / Black
4,950yen(tax include)
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赤いスカートの女/モデル モデル身長165cm / Sサイズ着用
つまり、回路は開かれた―そういうことかな
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黒沢 清 × TORCH TORCH回路

開かずの扉

The Forbidden Door

「回路」を象徴する赤いテープがモチーフ。テープ部分にはラバーインクを二層重ね、ニュアンスある光沢感を実現。背景の繊細なグラデーションと、レイヤープリントの立体感のコントラストが引き立つ、モダンでスタイリッシュな一着。 The motif of red tape symbolizes “Pulse”. Two layers of rubber ink deliver a nuanced luster. This modern, stylish piece brings out a beautiful contrast between the exquisite gradation of the background and the three-dimensional effect of the layered print.

S~XXL
Vanilla White / Black
4,950yen(tax include)
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開かずの扉/モデル モデル身長165cm / Sサイズ着用
田口…
田口 お前どうしたんだよ
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黒沢 清 × TORCH TORCH回路

暗い部屋

Dark Room

同僚の部屋で目撃する、不可解な現象──。人影のような染み部分は、レイヤープリントで存在感と違和感をさりげなく主張。室内の陰影は高精細インクジェットプリントで表現。映画の印象そのままながら、スタンダードな色合いは季節を選ばずデイリーユースに最適。 The mysterious phenomenon witnessed in a colleague’s room. The stain in the shape of a human figure has been layer printed to emphasize its presence and the discomfort it gives. The shadows of the room are shown using high definition inkjet printing. While keeping with the feeling of the movie, the colors make this suitable for everyday wear in any season.

S~XXL
Vanilla White / Black
4,950yen(tax include)
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暗い部屋/モデル モデル身長165cm / Sサイズ着用

【蛇の道】

Serpent's Path(1998)

娘を殺された宮下は、謎の男・新島の協力を得て復讐を実現しようとしていた。組織の幹部を次々に拉致し、拷問まがいのやり方で真相に迫る宮下。幹部達は保身のために罪を擦り付けあい、醜い争いを繰り広げる。
娘を殺したのは誰なのか? そして新島の本当の狙いとは?

宮下……俺は見たよ
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黒沢 清 × TORCH TORCH蛇の道

蛇の道

Serpent's Path (1998)

劇中もっとも印象に残るシーンをモチーフにした、衝撃的なデザイン。ビデオデッキとTVは鉛筆画の描き下ろし。“あの”VTR冒頭を映し出すモニターは、ラバーインクを一層敷き込んだレイヤープリント。ブラウン管から放たれる、無機質な光がクール。 A shocking design that shows the most memorable scene from the movie. The VCR and TV were drawn in pencil. The monitor showing the beginning of “THAT” tape is printed with layers of rubber ink. The inorganic light emitted from tube television is rather cool.

S~XXL
Vanilla White / Black
4,950yen(tax include)
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蛇の道/モデル モデル身長165cm / Sサイズ着用

【蜘蛛の瞳】

The Eyes of Spider (1998)

復讐を果たし、生きる目的を失っていた新島は、かつての同級生・岩松に殺しのビジネスを持ちかけられる。殺人の深みにはまっていく新島は、ある日、組織の上部・依田から岩松の監視を命令される。岩松を裏切る行為に、嫌悪感を抱く新島だが……。

―大丈夫だ。なにもいない
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黒沢 清 × TORCH TORCH蜘蛛の瞳

蜘蛛の瞳

The Eyes of Spider

逆光に浮かび上がる人型のもの、それは──。人型部分にのみラバーインクを二層敷き、立体感のあるレイヤープリント仕上げ。西日をリアルに感じられるようなグラフィックが美しい。映画の空気をアパレルというフォーマットで表現した、野心的なアイテム。 The human-like apparition that emerges from the backlight… is that…?! Layers of rubber ink were used to make the shade pop out in a three-dimensional effect. The graphic is so realistic you can almost feel the setting sun coming in the window. Ambitious apparel that exudes the atmosphere of the movie.

S~XXL
Vanilla White / Black
4,950yen(tax include)
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蜘蛛の瞳/モデル モデル身長165cm / Sサイズ着用
全モデルには、黒沢清監督によるサインを印字したネームタグが付けられています。 Each model has a tag showing the printed signature of Kiyoshi Kurosawa.

黒沢清監督作品 アパレルコレクションの実現にあたって

From the designer

私が生まれて初めて作ったTシャツは――厳密にいうと、高校の体育祭で制作したクラスTシャツでしたが、それはカウント外として――十何年も前に、自分が着たいという思いだけで制作したのは、『CURE』の“猿”をモチーフにデザインしたものでした。それは今回ラインナップにある“シャワーヘッド”と基本デザインは殆ど変わらず、セルフリメイクと言えます。『CURE』は私にTシャツ作りの衝動を与えた映画であり、TORCH TORCHの原点と言って間違いありません。
The very first t-shirt I made, to be precise, was just a class t-shirt for my high school sports festival-but I don’t really count that one. The first one I made because I wanted to wear it, over a decade ago, was designed with the monkey from “Cure”. Its design was very close to the one with the showerhead from this series. I guess you could say it’s a remake of my original. Which brings me to the undeniable point that the movie “Cure” inspired me to make t-shirts, which is the definite beginning of TORCH TORCH. 『回路』『蛇の道』『蜘蛛の瞳』はもちろん、すべての黒沢作品は、単なる「好き」を遥かに超え、その時々で私を救ってくれたどれも特別な映画です。
Of course, I love “Pulse”, “Serpent's Path”, and “The Eyes of Spider”, but the entire body of Kurosawa’s work has become more than just a collection of my favorite films. They are all special to me and they have saved me on more than one occasion. 宿願であった本コレクションの実現にあたっては、映画の一コマをそのままプリントするだけではなく、前後の空気感まで漂うよう、黒沢世界をTシャツに持ち込めるように注意深く調整を重ねました。
ぜひ、お楽しみいただければ幸いです。
This project is one of my most sincere and ardent wishes come true. This is more than just printing scenes from the movies onto shirts. I endeavored to recreate Kurosawa’s world on T-shirts with images that radiate the ambiance and aura that the scenes represent.
We sincerely hope you enjoy this series.

原田 隼(Shun Harada/ TORCH TORCH)